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魂は何処へ行く
再度の応召
美しき富士
  
上陸
製塩隊
  薪取り
  汐汲み
  塩炊き
月の海邊
月夜蟹
パンの実
椰子の葉
ミサツプ岬
終戦
  ムッシュ島の日々

野戦病院へのあこがれ
野戦病院
人を呪わば穴二つ
  腹の虫
  灰色のダイヤ
  生き霊
  悔恨
発言(はつごん) お題目
在るやなしや
トカゲ
ヒルの味
環境と教育

天皇陛下
労働組合の社会的責任は何か
晩年、入院中の歌
 
父の遺稿集について
 
附録




晩年、入院中の歌



窓の空流るゝ雲は変れども
  来る日過ぐる日病床にふす




夜も長昼も長しと床の身は
なす事もなく今日も暮れにし




四六時を床にしばられ明け暮れに
  声なき声で母を恋いけり




爪先の白きしびれに気重うて
  そぞろ歩きも引き返しけり




病後なる吾が背を流し
  早く出でよと妻は気をもむ




留守宅に淋しく咲ける色と香を
  包みて見舞う吾子なればこそ




石こくの去年より待ちし色と香の
  今病院の窓の辺にあり




連休の老いたる我に置碁させ
  いとう色なき吾が子なりけり




子育ての苦労の甲斐や老いし今
  テレビを見つゝつくづくと知る




つかれけん永き看護の妻なれば
   吾が点滴の枕辺に伏し寝す




吐血して倒れし吾れに妹おろおろ
  なれども吾れは静けく






Copyright (C) 1981,1993, 2003 小野信輝, 小野和輝