出征の 車中にて 晴れ渡る富士
この山が ああこの山が 祖国なり
野辺送り サルビヤの赤 目にしみる
信号の 点滅のたび 交通遺児を思いて 耳ふさぐ
急せきの友を 送る秋晴れの午後
母逝くを知る 復員の夜の 営庭に 声をしのびて泣く